親の介護と仕事の両立。
「もう無理かもしれない」と感じていませんか?
・介護保険サービスは使っているのに、なぜか回らない
・仕事と介護の両方に追われて余裕がない
・このまま続けていけるのか不安になる
こうした状態は、決して珍しいものではありません。
むしろ、真摯に関われば関わるほど、限界を感じやくなる面もあります。
この記事では、「なぜ両立が崩れてしまうのか」「限界を感じたときに見直すべきポイント」を、私の経験をもとに現場視点で整理します。
少し取り組みや視点を変えることで、安定してくるケースも少なくありません。
ぜひ読んでみてください。
親の介護と仕事の両立が限界になるのは自然なことです

まず前提として、限界を感じていること自体は問題ではありません。
介護は、日常生活のあらゆる場面に関わります。
さらに、当事者の本人の体調の変化や突発的に必要になる対応もあり、予定通りに進まないことが多いものです。
その中で仕事も続けるとなると、負担が大きくなるのは当然です。
最も大切なのは「自分の頑張りが足りない」など、自責の念にとらわれないことです。
実際には、うまく回らない“構造”になっているだけというケースも多くあり、少しやり方を変える事で、大きく負担を減らせるケースも少なくありません。
サービスを使っていても崩れてしまう3つの理由

介護サービスを使っているのに、なぜか生活が回らない。
そう感じている方も多いのではないでしょうか。
その背景には、次のような要因があります。
ひとつずつ確認していきましょう。
まずはこちらからです。
支援のバランスが合っていない
介護サービスを使っているものの、必要なところに、必要な支援が届いていないと、介護者に負担が集中してしまうことも少なくありません。
サービス量ではなく、“配置と内容”が合っているかが重要です。
介護保険では担当ケアマネジャーがフォーマルサービス(介護保険サービス)とインフォーマルサービス(家族のサポートやボランティア、地域の支援など)を組み合わせてプランを作成します。
プランの作成においては、本人の気持ちや主介護者の気持ち、担える役割や範囲などがとても重要なポイントになります。
「限界」がきていることを担当のケアマネにきちんと伝え、あらためねサービス内容の見直しを相談しましょう。
続いてはこちらです。
家族が抱え込みすぎている
「家族だからしっかりやらないと」という思いから、必要以上に一人で負担を担ってしまう方もよくおられます。
一人で抱え込むと物理的にも精神的にも追い込まれてしまい、長く続かないケースも少なくありません。
早い段階で情報を共有したり、助けを求めたり、当事者本人にある程度任せてしまうなど、負担をうまく分担することが重要です。
続いてはこちらです。
本人の希望と安全のバランスが難しい
当事者本人の「まだ自分でできる」「人の手は借りたくない」こうした気持ちは、介護の予防や自立の獲得という面でもとても重要なものです。
しかし生活を支援している介護者にとっては、不安や心配の種となる厄介な問題でもあります。
どこまで危険を許容するかという問題は正解がないため、これを一人で抱えると、とても悩ましく、苦しい問題になりかねません。
うまくいっている家は、危険を受け入れるにしても、行動を制約し危険を排除するにしても、当事者本人を含め関わる人たちの総意として決めていることがほとんどです。
どっちの形にしても、一人で抱えない形が重要です。
そんなわけで、限界に感じてしまうポイントをあげてきましたが、続いて具体的対処方法を紹介します。
限界を感じたときに見直すべき5つのポイント

介護と仕事の両立に「限界」を感じているのであれば、次のポイントを見直してみてください。
まずはこちらです。
介護の関わり方を整理する
すべてを抱え込むのではなく、自分が「どこまで関わるか」を一度整理します。
すでに「限界」を感じている、あるいは感じそうな状態であれば、今の状況を速い段階で変えたいところです。
まずは自分が限界を感じていることを、当事者や親族、ケアマネージャーに共有することが大切です。
そこから、具体的にどんな関わり方なら許容できるかを新しく試しながらすすめると、状況が変化していきます。
続いてはこちらです。
サービスの使い方を見直す
同じサービス量でも、配置や内容によって負担は大きく変わります。
「限界」を感じていることをケアマネジャーときちんと共有し、サービスの内容や配置、家族の役割のバランスなど、全体のプランの見直しを検討してみるのも有効です。
続いてはこちらです。
家族間の役割を明確にする
「なんとなく一人がやっている状態」は想像以上に負担が大きいものです。
物理的な負担はもちろんですが、正解が不明瞭なものに対して「自分決めなければいけない」という責任が精神的に大きな負担になります。
小さなことでもよいので「役割を分けること」「かかわってもらう」「決めたことを知っておいてもらう」ことだけでも負担を軽減できます。
途中から周りに頼るのは気おくれもするものですし、一から説明しなければいけない面倒な場面もありますが、一人で抱える状況が続くと長くはもちません。
続いての対策です。
介護保険サービスを遠慮なく使う
当然ながら、デイサービスや訪問介護、ショートステイなどの居宅系サービスは、生活を支えるための仕組みです。
利用することは決して特別なことではありませんし、多くの方がサービスを自分のスタイルにあわせて活用しております。
「当事者本人の意見」「近所からの見え方」「親族からの意見」などなど円滑にサービス利用に至らない理由がいろいろとありますが、最初から完璧は難しいものです。
現場でも、少しずつ試しながら進めていくと、本人も安定していくことがほとんどです。
人によっては定着に時間がかかる場合もありますが、まずは試してみる程度から進め、根気よくすすめていきましょう。
続いてはこちらです。
環境を変える選択も視野に入れる
色々と試してはいるものの「限界」の状況が変わらない場合、施設入所も現実的な選択肢です。
これは「諦め」ではなく、生活を守るための前向きな判断です。
無理を押して在宅生活を続け、当事者も介護者も我慢と消耗を続けるより、お互いにとって良い場合も多くあります。
施設運営にも関わっておりますが、預けてよかったと安心されるご家族様も多くおられます。
一度対象となる入居施設を見学してみるのをおすすめします。
そんなわけで、現実的な対応方法を紹介しました。
どの選択肢をすすめていくにも、まずは「限界」と感じていることをケアマネジャーや親族など、周りに共有することが大切です。
続いては「限界」を感じている方々からよく聞かれる質問について答えていきます。
よくある質問と答え

現場で良く聞かれる質問と答えを紹介します。
まとめ
親の介護と仕事の両立が難しくなるのは、決して珍しいことではありません。
そして多くの場合、問題は「頑張り不足」ではなくうまく回らない構造にあります。
・関わり方を見直す
・サービスの使い方を調整する
・環境そのものを変える
こうした選択によって、生活は大きく変わる可能性があります。
もし今、「もう無理かもしれない」と感じているなら、それは十分に頑張ってきたサインです。
無理を続けるのではなく、続けられる形に整えることを考えてみてください。

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